東室ウィークリー
【東室ウィークリー Vol.92】
更新日:2019.05.03
【東室ウィークリーVol.92】
こんにちは、新元号のゴールデンウィーク真っ只中、皆様いかがお過ごしでしょうか?
事務局は来週に控えました「平日マチネ Act.7」のコンサートに向けて着々と準備を進めております。
また、最近暖かい日が来たと思えば急に雨が降り出したりなかなか天気読めず苦労する日々が続いておりますが、そんな日でも、元気に東室ウィークリーを更新していきます!
今回はパーカッション奏者の宮崎 仁(みやざき ひとし)さんに
「珍しい打楽器や打楽器奏者の癖や習性」を語って頂きました。
皆さんも何か面白い楽器を知っていたらコメント欄で教えて下さいね。
それではご覧ください!!
GWも折返しとなりました!
夢の10連休。皆様、どう過ごしていますか?
休みがとれたら旅行をする人も多いのではないでしょうか。
ボクも旅が大好きで、毎年のように通っている場所があります。
それは、インドネシアのバリ島です。
南国のリゾートの雰囲気を想像される方も多いと思いますが
少し奥まった村(UBUD)には伝統芸能が溢れています。
ほとんど打楽器だけで演奏される、ガムランやケチャックダンスも有名ですね。
そのガムランの一種で、竹で作ったマリンバ、「ジェゴグ」という音楽があります。
それが旅の一番の目的なんです。
そのジェゴグ、様々なサイズがあり、巨大なものは筏(いかだ)のように上に乗ったり吊したりして演奏します。
その地響きのような低音は、そこに行かなければ体験出来ない貴重なものです。
そのアジアの神秘を解明しようと、故スウェントラ氏にお願いしてホームステイを兼ねレッスンして頂いたことがあります。
譜面は使わずに、口伝で覚えて行くだけなので、本当に難しかったです。
楽器はもちろん手作りです。(写真参照)
お土産にと鍵盤を貰ったのですが、自分ではなかなか同じものは作れません。
他には、ゴングの専門店なんて場所がありました。
店の中は本当に、大小のゴングのみ。
客なんか全然来ないだろうけど、楽しく説明してくれました。
意外と安いでしょ?って言ってたけど、大きいのはそれなりの金額…。
一番デカいのはサスティーンが物凄く長くて、この響きを肴にお酒を飲みたくなりました。
また、この島は独自のバリ・ヒンドゥーの熱心な信者がほとんどで、毎日あらゆる所にお供えを置きます。
フレンドリーな人々と美味しい食べ物に加え、この甘い線香の香りも、またバリ島の魅力です。
我々打楽器奏者は国内外問わず、旅をするとその土地の楽器が気になってしまいます。
打楽器の種類は無限ですからね!
楽器でなくても素敵な音がするものには、惹かれてしまいます。
ゴミ箱や植木鉢とか、、
本当に色々なものがありますが、その話をすると、ページが足りなくなってしまうので、また次回のお楽しみに覚えていてくださいね。
素朴な音も、またいいものですよ。
素朴といえば…オーケストラにも素朴な打楽器はあります。
それはウィーン式ティンパニーです。
一般的なティンパニではペダルにより、足で調節して音程を決めるのですが
ウィーン式では手のハンドル1つでチューニングします。
また皮がプラスティックではなく本皮なので、本番中も温度湿度にデリケートに反応します。
本当にヤンチャな奴ですが、そこがまた可愛いのです。
来たる5/9(木)サントリーホールのブルーローズで平日マチネ オールモーツァルトのコンサートがあります。
このウィーン式ティンパニーの出番です!
物集女純子さん小笠原伸子さんによる、2つのヴァイオレットのためのコンチェルトーネもとっても楽しみですが
このティンパニーを使ったジュピターもご期待ください。
10連休GWの後は、是非サントリーホールへお越しください!
写真について
1-3枚目:ジェゴグの演奏風景
4枚目:様々なジェゴグ
5枚目:ジェゴグ制作の様子
6枚目:お土産の鍵盤
7枚目:ゴング専門店
8枚目:バリのお香
9-11枚目:美味しい食事!
12枚目:ウィーン式ティンパニー
宮崎 仁さんでしたありがとうございました!
バリ島といえば観光地として近年は有名ですが、確かに食べ物やその他事ばかりで、民族楽器等にあまり目を向けた機会はあまりなかったように感じます。
みなさんもがお出かけしている所にも、何か珍しい楽器やその土地の音楽・楽器に触れてみるのも良いかもしれませんね。
令和となってお祝いムード溢れる今年のGW、みなさんにとって充実した時間になることを願っています♪
来週の東室ウィークリーは1週お休みをいただきまして、
5/9開催の「平日マチネ Act.7」の公演レポートをお届けする予定です!
こちらもどうぞお楽しみに!