東室ウィークリー
【東室ウィークリー Vol.58】
更新日:2017.10.17
こんにちは。ハープの梅津三知代です。
東京室内管弦楽団のコンサートシリーズ「平日マチネ」第3回 をお楽しみいただくために、
今回演奏いたします「フルートとハープの協奏曲」について書きたいと思います。
ハープ奏者にとって大変重要なレパートリーであり、今や世界一有名なハープ作品といえるこの曲は、
偶然と奇跡が重なったかのような存在なのです。
現在使用されているコンサート用グランドハープは、今の形に完成されたのは1800年を過ぎてのことです。
モーツァルトのこの作品の誕生は1778年なので、この当時のハープはサロン用の少し小ぶりで機能も異なる楽器でした。
この頃パリではハープブームが起きていました。
フランスに嫁いできたマリー・アントワネットがハープを弾いたことから➡パリの貴族に流行し➡演奏家や教師が増加➡作曲家の目にとまり作品が生まれる➡演奏レベルが上がる➡楽器も改良される・・・ というめざましい発展をとげるわけです。
それまで芸術楽器とはおよそ呼ばれなかったハープが脚光を浴びる時代となりました。ハープはこの後さらに飛躍しますが今日はここまでにします。
モーツァルトはパリの貴族ド・ギーヌ公爵父娘のためにこの作品を書きました。公爵はフルート愛好家で、令嬢はハープを弾き、作曲をモーツァルトに習っていたそうです。すばらしい経緯での作品誕生を思うと、モーツァルトにも公爵にも感謝の気持ちしか起きません。ありがたく演奏いたします。
ところで、「モーツァルト効果」という言葉をご存知ですか?
モーツァルトを聴くと頭がよくなる、とか血圧が下がる、とか。農作物や花にもよい効果があるそうですね。
お酒にも。私はモーツァルトを弾くと細胞が活性化して若くなる気がしています。
たくさん弾けば…? アンチエイジングですね。
リニューアルしたサントリーホールで、モーツァルト効果をみなさんご自身で実証する最適な機会です。
10月19日14時半開演! お待ちしております。
私もド・ギーヌ公爵令嬢になりきり、お父さんのフルート(吉田さん)と共演します、よ。
今週は梅津三知代さんでした!
フルートとハープのための協奏曲をこの世に残してくれたモーツァルトに感謝して、演奏家一同演奏したいと思います!
フルートとハープ、そしてオーケストラの素晴らしい音色を、平日の午後、サントリーホールでお楽しみください♪
画像は本日のリハーサルの様子です^^
25番のシンフォニーも、番号なしのト長調、ヘ長調も必聴です!
10/19、14;30開演です!
皆様是非サントリーホールブルローズにへお越しください^^
詳細はこちら→https://tco.or.jp/2017-2018-matine-act3/